
シュールな関係
第12章 迷惑な訪問者
意外にも話に大きな進展はなく
それに全く気まずい雰囲気が
流れる事もなく、
聞こえてくる範囲では
一之瀬さんが営業から
海外事業部に異動すること
今後のアジア進出に向けての
リゾート開発の話
特にわたしに触れることもなく
食事が進んでいく。
遠目で見る分では
やっぱり一之瀬さんも会長も
素敵で出来る男
やはり只者ではないムードを
漂わせる。
一之瀬さんの時折見せる笑顔が
やはり眩しくて
・・・・って見とれる場合じゃ
ないわよね!?
この人は般若の顔もあるのよっ
プロ意識を引き締めて仕事を
するわたし。
だけど本当に ここの家族は
凡人にはない人を引きつけたり、
先導する一種の力を持っている。
【魔力】今の私からは彼らに
最もふさわしい言葉だ。
そしてその魔力に対抗しきれない
わたしがここにいる。
この力から逃れる方法は
あるのだろうか?
それとも、今日この場で
わたしは解放されるのかしら?
