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顧みすれば

第38章 愛の行方

少し落ち着いた私の背中を


奈々はトントンと子供をあやすように


叩いてくれる



「私もね 結婚てもっと薔薇色の生活だと


 思ってた。


 毎日料理や洗濯をして


 旦那さんの帰りを待って


 かわいい子供と幸せな家族」


「うん、そうね」


「言葉で言えばそれで終わるけど


 現実はそんな甘いもんじゃない

 料理だって好みの味は違う


 子供がいれば毎日が戦争

 うちみたいに男が3人だと

 そりゃもう大変よ


 買い物に行っても買い物してるんだか

 子供を追いかけてるんだかわからないし

 レジにいけば見覚えのないお菓子が

 いつの間にかかごに入ってるし」


奈々がため息をつく


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