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顧みすれば

第38章 愛の行方

私は奈々に抱き締められなから


わんわんと声を上げて泣いた。



何で泣いているのかも



よくわからなかった。



「亜美 頑張ってるんだね

 えらいよ」


奈々からのその一言で


心が少し軽くなった。



私は誉めてもらいたかったんだ


頑張ってるね 良くやっているね


そう言って欲しかっただけ。



外で働いていれば


怒られもするし大変なことも多い


でも自分に対する評価がある



いまの自分は何となく社会から


隔絶されて


自分の存在意義がわからなくなっていた。

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