
「俺は、男だ!クソ野郎」
第5章 鬼ごっこ…?
「だ、大悟。お前は何だった?」
大悟の方に駆け寄り、そう聞いた。
「あ、鬼だ」
たった今、ボックスから引いたボールには、
でかく『鬼』と刻み込まれていた。
「………。」
なんつーか、言葉も出てこない。
はははっ…。
俺には、仲間もいない訳か…。
ぼっち、かぁ~…
なるほどね。
きっと、神様は、
楽しんでいるんだ。
俺が不幸になることに。
「もう、帰ってやる!!嫌だぁぁぁー」
俺は、これ以上
不幸になることを恐れて
大声で叫びながら
教室を飛び出した。
「み、岬!!」
後ろで、大悟が呼んでいる声も
耳に入らず、
お構い無しに俺は、走った。
