無料で楽しめるちょっと大人のケータイ小説

最後の日、久保さんは私の板にWAXをしてくれた。

私は自分でWAXをしていたので別によかったのだが、久保さんがしつこい位に「やってあげるよ！」と言うもんで、やって貰う事にした。

WAXをかけて剥がした後、ブラッシングをしてから、久保さんはテクニカルで重要であるエッジで、ブラシを擦ってWAXのくずを落としていた。

久保さんがやっているスノーボードクロスは、ソールのWAXがコンマ何秒かを左右してきたりするが、私のやっている競技のテクニカルでは、ソールも傷をつけたりはしない方がいいし大切だが、どちらかというとエッジの方が大切だ。

エッジの、しかもちょうど一番大切な部分でブラシを擦っていた。

違う競技だったから、気づかなかったのかな…とは思うが、少し気になってしまった。