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ワタシの履歴

第35章 複雑②

そんな私も、久保さんは想像とは違った。

blogでの彼は、ハキハキしていて真面目な人っぽく思っていたが、実際はゆっくり気味で喋る人だった。

身長は180超えで、体型は中肉中背より若干細いかな?

顔は小さく、目は少し小さめの二重瞼。

一般的に言うと、イケメンとまではいかないが、決してブサメンでもない。


夜に、彼が泊まる部屋で少し話した。

同級生に襲われた事や慶太との事を話してはいなかったが、大人としての配慮だろう、気を遣ってくれて部屋のドアは開けっぱなしにしてくれた。

『ちょっと紳士的な人なのかな…?』

挨拶の時、失礼な人だと思ったが、そうでもなさそうだ。

この夜は、久保さんがペットボトルのジュースを数本持ってきてくれて、お酒の代わりにそのうちの1本、紅茶花伝を飲みながらお互いの事を話した。

泊まりに来る前のメールでの会話で、『お酒持っていくよ』と言った彼に、滑る前日は飲まない事にしているという事を伝えていたのだ。

それで代わりにジュースを用意してくれたらしい。

こういう気遣いは、正直嬉しい。


久保さんは、私より5コか6コ歳上だったと思うが、まだ独身だ。

まぁ、結婚していたらこうして雪山に籠る事は難しい。

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