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ワタシの履歴

第35章 複雑②

久保さんと初対面の時、挨拶を交わした後に、こう言われた。

「あ~、何かイメージと違うね~」

『え?そりゃ可愛く無いけど失礼じゃね?』

「だから可愛く無いって言ったじゃん」

と、作り笑顔で言う私。

すると、ちょっと慌てた感じで

「いや、そうじゃなくて、可愛いというより綺麗。blogだとピンクが好きって言ってて背景とかピンクだし、ほんわかした感じを想像してたから。キリっとしてるからblogと想像つかなくて驚いたんだ」

そう笑顔で言った。

『…まぁ、キツイ顔って良く言われるしね…』

そう、他人から見る私の第一印象は、たいていがキツそう、気が強そう、怖そう…

昔はまさにその通りだった。

20歳で結婚するまでに付き合ってきた数は多い方だが、気に入らない事があるとすぐに別れてきた私は、どれもこれも長くて3ヶ月しか続かなかった。

初体験の相手で、初めて1年以上もった優介を除いて―

優介と付き合う前までは、相手の嫌な部分や思っていたのと違う部分があると、一気に冷めてしまって、挙げ句にはスッパリと切り捨ててきた。

…相手がすがって来ようが一方的にだ…

キツく見られる事は、そんな昔の私を指摘されているようで、罪悪感と後悔が混ざったような気持ちになる―

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