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ワタシの履歴

第32章 本音

慶太は、何も言わなかった。

今思うと、何も言えなかったんだろう。



7時になり、私は体を起こした。

3時間の間、全く眠れなかった。

ずっと、頭がぐちゃぐちゃで、何も整理出来なかった。

私が体を起こすと、慶太も起きた。

「…おはよ」

「…」

私は返事をしない。

「…ゴメン…でも、ずっとそうしたかったんだ…ノリとか、流れなんかじゃないから…」

『ずっと…?彼女いるじゃん!何言ってるの!?』

と思ったが、会話をしたくなかった。

追及したい気持ちもあるが、頭がぐちゃぐちゃでこれ以上考えたくなかったし、言い合いになったら面倒だと思ったのだ。

「…帰る」

「…分かった…今度、ちゃんと話すから、聞いて?」

「…うん」

「ありがとう…送る」

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