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うちのむぅがドSなのか口が悪いのか微妙な件ww

第11章 予約優先だから

ドキドキと忙しく脈打つ蘭の心臓。

それと同じくらい…むぅの心臓も忙しい。


蘭を抱き締めるむぅの腕は小さく震えていて、

堪らなく愛おしくなって、蘭はその背中に手を回して抱き着いた。


「……っ……もう一回……言って?」

ギュ…っと、むぅの腕に力が篭る。


「〜〜〜っ、無理ッ」

ものすごい勇気は、あの瞬間に使い果たした。

蘭はブンブンと首を横に振った。


「……頼むから……」

弱々しいむぅの声なんて…

─────ズルイ。



「〜〜〜〜〜っす、好き…で、す…」



(何で最後敬語なんだよ)

俯く蘭は耳まで真っ赤で、むぅの口元が緩んでいく。


「ドMな蘭は来月まで返事を待ちたいんだろうけど、もう俺が我慢出来ない」

「え?」

顔を上げた蘭の瞳を見つめて、


「蘭、好きだ」


むぅはフッと嬉しそうに笑った。


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