テキストサイズ

うちのむぅがドSなのか口が悪いのか微妙な件ww

第11章 予約優先だから

そこまで聞いて、むぅは大きくため息を吐き出した。


「……お前、裕貴に遊ばれたんだよ」

「遊ばれっ⁈ 」

蘭の垂れ目が持ち上げられれば、むぅは可笑しくて吹き出しそうになる。

そんな2人の後ろから、

「むぅ」

声を掛けてきたのは、由莉奈だった。


「ちょっといいかな?」

2人に近付く由莉奈は、蘭がむぅの腕を掴んでいる事に気付き、少しだけ顔を顰める。


「だだだだ、ダメ! 私が予約してたんだから!」

グッ…と、むぅの腕を掴む蘭の手に力が篭る。


「予約? 何それ。むぅ、行こう?」

由莉奈は、むぅの左手から教材を受け取り、そのまま蘭へと押し付ける。

そうしておいて、空いた左手を自身の右手と繋いで歩き出そうとする。


「むぅ…っ‼︎ 」

「ごめん」

蘭が呼び止めれば、むぅは困ったように謝る。

(もう…嫌われちゃったのかな? 都築さんを好きになっちゃった?)

蘭は不安げにむぅを見上げた。


ストーリーメニュー

TOPTOPへ