テキストサイズ

うちのむぅがドSなのか口が悪いのか微妙な件ww

第9章 残さず全部飲み干せよ?

暖房の効いた室内にいたせいか、すっかり日の落ちた外は余計に寒く感じた。

カラオケ店を出たクラスメイトたちは、駅前のイルミネーションに向けて歩いていた。



「和佳ちゃん、そのマフラー可愛いね」

それが、

来た時にはしていなかっただとか、

裕貴とお揃いだとかは、

蘭は言われるまで気付かないだろう。

だが、蘭にそう言われ嬉しそうに笑う和佳の様子には気付く。

(何かいい事があったのかな? 和佳ちゃん幸せそう)

親友の笑顔に、蘭もつられて嬉しそうに笑っていた。


「……むぅ、キモイ」

嬉しそうな蘭の笑顔に、むぅの口元も緩む。

それを見た裕貴が冷やかせば、

「裕貴こそ、振られた癖にお揃いのマフラーとかキモイ」

むぅに痛い所を突かれる。


「ふ、振られてない! 保留だ、保留!」

「ハイハイ、振られんの保留されたんだったな」

むぅの言葉に、裕貴はキッとむぅを睨んだ。


「告白も出来ないヘタレに言われたくないな!」

ストーリーメニュー

TOPTOPへ