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うちのむぅがドSなのか口が悪いのか微妙な件ww

第9章 残さず全部飲み干せよ?

フワッ…
柔らかな何かが、和佳の視界を遮るように頭から掛けられる。

触れてみればそれはフカフカで…マフラーなのだろうと気付く。


「胸が痛む時は、見ないのが1番だよ」

「裕貴……」

裕貴が頭から掛けてくれたマフラーを、少しズラして顔を出す。


「キモイけど、お揃いで買っちゃった」

紙袋から、同じものを取り出して笑う裕貴。


「ふふっ、裕貴ってば…キモイ」

「ひでぇ〜」


裕貴の気持ちに甘えるのはズルイ。

ハッキリ答えを出さなければいけない。


分かっていても、

裕貴の笑顔に心が満たされて、

裕貴の優しさに心が癒されて、

和佳は、今はまだ答えを出す事が出来ずにいた。



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