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うちのむぅがドSなのか口が悪いのか微妙な件ww

第7章 お前のフォローは俺がしてやる

『二人三脚に出場する選手は、選手入場口に集合して下さい』

アナウンスが流れ、該当者がガヤガヤと立ち上がる。


「蘭、頑張ろうね!」

「うん……」

笑顔でガッツポーズを作る和佳。

なのに、蘭は引き攣った笑いしか返せない。


「蘭の鈍臭さのフォローはしてやるからな。頑張れよ」

ポンポンと優しく頭を叩くむぅにも、目も合わさず頷いて背を向けてしまう。


(嫌な気持ち……)

自分の中の独占欲…

初めて感じた”嫉妬心”に、蘭は苦しげに顔を歪めた。


(こんなに苦しいなら、”好き”なんて気持ち…知りたくなかった……)

ジワッと膜を張った涙を振り切るように、蘭はブンブンと首を横に振る。


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