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うちのむぅがドSなのか口が悪いのか微妙な件ww

第6章 お前と違って可愛いよな

「蘭……やっぱり蘭に乗り換えてもいい…」

母親に振られた父親は、両手を広げた状態のまま、寂しそうに蘭を振り返った。


「……………もうっ‼︎ 」

父親は当てにならないと察したのか、蘭自らドタドタと2人に近付き、むぅと音羽を引き剥がす。


「むぅ、音羽を可愛がり過ぎ!」

「可愛いよ」

「え⁈ 」

むぅの口から出るとは思われなかった言葉に、蘭が固まる。


「わっ、私⁈ えっと、そんな…いきなり…っ‼︎ 」

「いやいや、お前じゃなくて、音羽は可愛いって言ったの」

─────…っ‼︎


リンゴのように赤くなる音羽の顔。

正反対に、蘭の顔からは血の気が引いて青くなっていく。


「……蘭?」

黙り込み真っ青な顔をする蘭に気付き、むぅが心配そうにその顔を覗き込む。


「むぅのバカ! もう知らない!」


ドンッとむぅを跳ね除け、ドタドタと階段を駆け上がった蘭は、部屋に閉じこもった。


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