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『好き』の重さ

第14章 赤い糸

「僕達…離婚する事にしたんだ」


突然の彼の告白に、私は両手で口を覆ったまま呆然とした――


先だって部下の杉本さんから、芝田夫妻の幸せそうな様子を聞いて、嫉妬と絶望を感じたばかりだったのに…


「…どうして…?

どうして?」


青ざめた私に気が付いて、芝田さんは身を乗り出して私の頭を撫でた


「自分の事みたいに驚くんだな…」


ほんの一瞬の事なのに、芝田さんに触れられた場所が温かく感じて、泣きそうな気持ちになっていた


その時

コンコン!

部屋の戸を叩く音がして、生ビールが運ばれた。




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