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君の瞳に映るもの

第1章 朝から……?

 男の唇からは、上がる吐息と、溜め息混じりに小さな声が零れる。

 快楽を味わっているのは私だけではないのだと気づいてしまった。

 気持ちよさに男の人も声を出すのだと思いながら、私は無意識に男の腰を引き寄せていた。

 激しく奥を攻められているのに、その更に奥が疼いて仕方がない。

 もっと奥―……。

 僅かな抵抗さえももぎ取るくらいに揺さぶって。

 それは、決して口にできない心の声。

 けれど、熱に浮かされて言うわけにはいかない。

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