テキストサイズ

一度だけ抱いて~花は蝶に誘われてひらく~

第4章 【残り菊~小紅と碧天~】 流星

 お紀代の母は餞別だといって纏まった金子を持たせてくれた。もちろん小紅は要らないと固辞したけれど、
―お金はどれだけあっても邪魔になりはしないよ。
 と半ば押しつけられた形で頂くことになった。
 お紀代やその父母には本当にどう感謝して良いか判らない。いつかまた何らかの形で恩返しができればと考えている。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ