
♡*:。.rena's world story.。:*♡
第38章 4PICK UP御礼…☆…SS/夢見る姫君
「………ヒメ」
俺より低い声を出して、美和の顔から笑顔が消えた。
俺の顔からも血の気が引いていく。
「美和、これは……」
「素敵ね、ヒメ。
鎖骨に大胆なキスマーク」
「………!」
「あたしにこの痕跡を見せる為に、シャツを脱がせようとしたのね?」
素敵と言った美和の目は笑っていない。
後ずさりする俺を、今度は美和が本棚に追い詰めてくる。
クッソ~~あの女!
いや違う、俺だ。
今までの癖で、ついサービスしちまったんだった。
「……言い訳してもいいっスか?」
「できるものなら、どうぞ」
怖ぇ!
真顔で腕を組みながら、美和は鬼の形相で俺を睨む。
「……3年の女が、どうしても離れたくねぇっていうから」
「へ~、それで?」
「最後にキスさせてって言うから、仕方なく……」
「……仕・方・な・く?」
「いや、だから口は駄目だって俺はちゃんと断っ……」
「断りきれてないじゃない!!」
