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♡*:。.rena's world story.。:*♡

第35章 ☆*♪ X’mas short short *3*

………そう言って微笑んだ、夏輝さんの表情が余りにも優しくて


驚き過ぎて止まった涙が、また込み上げてきてしまう。




「……何、意味不明なことを言ってるのかな夏輝くん」



初めて見たかもしれない程に、頬を真っ赤に染めて


私から視線を外した夏輝さんを、蓮せんせいは更に引き寄せた。



「ユーリにフラれた傷口が深過ぎて、カンも洞察力も鈍ってるようだな!」

「そういや彼女は?」

「は?」

「別れたのか?」

「~~なんでそうなる!
仕事してんだよ。今頃ロスに……」

「今日クリスマスだぜ?
仕事と見せ掛けて、実は浮気されてんじゃねぇの?」

「~~~~!」



………向かうところ敵無しのカリスマの彼が


会話をすればするほど、夏輝さんに主導権を奪われていく。



「……ニート歴の長いお前は分からないだろうけど

恋人達が誰しもクリスマスを一緒に過ごせるとは限らないんだよ」


「ふーん。

相変わらず、愛の無い薄情モンが多いなこの国は」


「…………!!」


「俺だったら。

聖なる夜、地球の裏側にだって飛んで行くのに。

……相手がそれを望むなら」

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