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♡*:。.rena's world story.。:*♡

第35章 ☆*♪ X’mas short short *3*

「ったく。
これだから女ってのは嫌なんだ」



2本目の煙草を取り出しながら、夏輝さんはライターをカチカチと鳴らす。



「そんなギャンギャン吠えなくても、もう少し待ってればここに……」

「ギュッてしてください!!」



………何かを言い掛けた、その言葉を遮って


顔を上げた彼に向けて、私は大きく両手を伸ばした。



「………なんだって?」

「私のこと、今すぐ抱きしめてください!!」



咥えた煙草が、ポロッと夏輝さんの口から落ちる。


………驚くというより、頭大丈夫か?って感じの、憐れみに近い眼差し。


私自身が、どうかしてるって思ってる。


……分かってるけど……



「……さっきの、俺の話聞いてたか?」



夏輝さんは無表情のまま、煙草を地面から拾い上げる。



「相手が女って時点で、慰める対象にはならねぇんだよ」

「…………」

「学祭の時にお前も見ただろ。
俺は……」

「~~だって、寒いんだもの!!」

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