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第30章 ♥隠れて甘いkissをして/wedding ceremony

1枚の写真の中で


3歳くらいの男の子


その両側にしゃがんで、男の子と両手を繋いだ男性と女性が


カメラに向かって微笑んでいる。



「…………!!」



私は、その2人の姿を初めて見た。


………なぜなら


隼人の部屋には


その思い出のアルバムも、映像も


何ひとつとして無かったから………



「~~~!!
び、美男美女……!!」

「つーか………
子供………天使?」



少し前の席で、香ちゃんと立花が声をあげる。



「……たく。
どっから引っ張り出してきたんだよ」



隼人はスクリーンを見つめて、小さく溜息を漏らした。



「やっぱり子役でもイケてたかもな。
こんな可愛い子供、見たことなくない?」



隼人はそう言って笑うけど、私は答えることができない。


ただただ、その3人の姿に目を奪われてしまった。

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