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闇の王と光の騎士

第18章 暗部街の決闘

麻薬農園の火の手はいっそう強まり、火の粉が二人のところまで降りかかる。
農園のものたちが必死に消火しているが、その勢いは止まりそうになかった。

「それじゃ……戦いを続けようか」

月影は剣先をまあやに向ける。

「そんな……誤解は解けたんじゃ!?」

「いや……あなたは弱味が大きすぎる……」

「弱味……?」

「あなたは村のことで揺さぶられるとすぐに従ってしまう……これから先もあなたを悪用しようとする人が必ず現れる……」

月影の言葉は真を得ていた。
まあやは返す言葉がない。

「あなたのような腕のたつ人が誰かに利用されれば、また不幸は繰り返される……ここで……あなたを止めること。それが世界の平和に役立つんです」

民衆の中から生まれた勇者と優しさが仇となるシスター。
憎しみのない戦いが、今始まる。

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