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まあやの闘気が走り、一気に緊迫した気配に満ちていた。

「すいませんが、ここで死んでもらいます……」

ブラッディ・マリアと呼ばれる彼女の殺し屋としての顔が現れる。

たとえ相手が誰であろうが一切の感情を切り捨てて相手を殺す。

そんな無慈悲で冷徹な彼女に皮肉で付けられたコードネームが『ブラッディ・マリア』だった。

月影はまあやの周りを円を描くように走り出す。

しかしまあやは月影の姿を目で追うはおろか、ゆっくりと目を閉じて神経を集中させた。

構わず月影はその速度をぐんぐんと上げていく。

そして----

「月下ッ!!」

秘技である魔術を放った。