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闇の王と光の騎士

第16章 闇の王の粛清

「でも……僕はまだ五歳です!! ももは将軍よりずっと国を治めるなんて出来ない……」

「そんなことはございません。あなた様のお母様は亡き帝国の血筋を引いたお方なのですから」

「お母様が……」

母の記憶などないらふぃんにはももはの言うことは今一つピンと来ないのも無理はなかった。

「悪政を糺すのはもちろん必要です。しかし国民はそれだけでは安心できません。柱が、必要なんです。象徴となるものがないと国民は不安になるものなのです」

「みこしになれ、ということですね」

五歳児とは思えない言葉を発する。
ももはは目を見開き、更に深く頭を下げる。

「失礼な言い方をお許しいただければ……その通りです……」

将軍は改めてらふぃんの中に王足る資質を確認していた。

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