テキストサイズ

闇の王と光の騎士

第11章 戦慄の国内浄化作戦

拳でも剣でもけりがつかない。

月影は剣を納め、魔術の構えを取る。

「ほう? お前の魔術……見せてもらうよ」

TOMも魔術で応戦する。

「月下ッ!!」

「狼煙炎!!」

互いの得意魔術が同時に繰り出され、衝突する。

月下と狼煙炎。
激しい押し合いの末----

「うあっ!?」

月下が僅かに狼煙炎を上回り、TOMは宙に浮かされ、飛び散る小石や木の葉に打たれる。

しかし狼煙炎との衝突で勢いを弱めた月下には致命的な威力はなく、TOMは軽傷で済む。


「完璧に引き分けじゃねぇか……どうすんだよ、こういう場合は」

TOMは笑いを噛み殺して問い掛ける。

「引き分けじゃないっ!! 俺が二回攻撃を当てた!! 俺の勝ちだ!!」

「ざけんな。効いてねぇし。俺の最初の攻撃が一番効いてただろうがっ!!」



ストーリーメニュー

TOPTOPへ