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闇の王と光の騎士

第11章 戦慄の国内浄化作戦

「そのまま苦しんで死ぬがいい」

櫻啼はとどめ魔術の印を取る。

「くそっ……」

動けない月夜野はそのままの体勢で魔術を仕掛ける。

「サバトッ!!」

櫻啼の手から漆黒の波動が溢れる。

「火炎術っ!!」

月夜野の魔術はぽふっと頼りない音を立てて発動する前に消えた。

「えっ……」

櫻啼の魔術が月夜野に直撃する。


「ぎゃああああっ!!」

黒い波動は血液を沸騰させ、焼けるような熱さを味わせていた。

月夜野の断末魔を聞く信者たちの目が爛々と輝く。
悪魔の裁きが始まったことを信じて疑わない表情だった。


一分ほど続いた月夜野の叫びも遂に途切れる。

それは月夜野の命の終わりを意味していた。

「暇潰しにもならなかったな……」

全身から血が吹き出た月夜野に踏み上る格好で降りた櫻啼は、首を捻って引きちぎるように毟り取った。

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