テキストサイズ

闇の王と光の騎士

第11章 戦慄の国内浄化作戦

「喰らえっ!!」

月夜野は蹴りを繰り出す。

「遅すぎる……」

櫻啼はふわりと舞うと羽を大きく羽ばたかせて風圧で月夜野の体勢を崩した。

「うわっ!?」

「そんなひ弱で俺に勝つつもりだったのか?」

櫻啼は空中から三ツ又の矛を投げつける。

「ぐあああっ!!」

矛は月夜野の肩を貫き、床に突き刺さる。

「ちくしょうっ!!」

わざと急所を外し、標本の昆虫のように月夜野の動きを封じていた。

必死に引き抜こうとするが、貫通し、床に食い込んだ三ツ又の矛は容易く抜けるものではなかった。

「不様だな……月夜野二等兵」

櫻啼は中空で薄ら笑いを浮かべ、もがく月夜野を楽しんでいる。


ストーリーメニュー

TOPTOPへ