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闇の王と光の騎士

第11章 戦慄の国内浄化作戦

「嘘を言うなっ!! アマテラスはやられてなどいないっ!! 撤回しろっ!!」

自らの最後の拠り所にすがるようにミーカが叫ぶ。

「本当だ」

答えたのはローブの男ではなかった。

答えた者の方をミーカをはじめ、全員が目を向ける。

そこには袴姿の用心棒、遥風の痩身があった。

遥風はこの街でも名が通っている。
そして最近彼が王立軍の仕事を受けていることも知れていた。

王立軍の人間もこの暗部街には時おり訪れるし、立ち入り禁止な訳ではない。
とはいえ時局が時局なだけに緊迫が走った。

「あなた、誰なのっ……」

「アマテラスは僕が倒した。だから間違いない。アマテラスは壊滅したよ--------君以外全員ね……ミーカ」

いつも通り覇気のない惚けた感じで遥風は刀に手をかける。

「だ、誰だって聞いてるのッッ!!」

ミーカはフォークを放り投げてカウンターから飛び降りて遥風の前に立つ。

アマテラス最後の一人と王国の切り札。
勝つのはどちらか?

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