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闇の王と光の騎士

第11章 戦慄の国内浄化作戦

話が商売の方に逸れていったため、ミーカは席をたつ。
ほとんど手付かずのサンドイッチにも未練はない。

鞄を手にしたミーカが立ち去ろうとした瞬間----

「けど反乱軍も有力なところはほとんど潰されたからなぁ」

太った男の話が耳に入り、ミーカはピタリと足を止めた。

「そうだな。顧客が減ったのは痛い。まさかあのアマテラスまで潰されちまうとはよぉ……」

----アマテラスが潰された!?

ミーカの脳内が真っ白になる。

(馬鹿なっ!! アマテラスが潰されるなんてあり得ないッッ!!)

ミーカはテーブルにあったフォークを掴み、反射的にカウンターに飛び乗ってローブの男の喉元にそれを突きつけていた。

「わっ!? こ、このガキっ……なんなんだ!?」

「アマテラスが潰されるはずがないっ!! いい加減なことを言うなっ!!」

六歳児とは思えない迫力で怒鳴り、フォークをぐりっと押し付ける。

「ひっ……」

ローブの男は情けない声を漏らす。

「なんだぁあ!?」
「あのガキなにもんだ?」

しかし喧嘩など日常茶飯事の人々は笑うだけで驚く様子はない。



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