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闇の王と光の騎士

第11章 戦慄の国内浄化作戦

「国内浄化作戦なんてきれいな言葉で包んでもやってることは非道そのものだもんな」

「全くだな……勝てない組織がいる村は村ごと焼き払うって……俺たちマフィアでもしない残虐ぶりだもんな」

笑って語り合うその言葉にミーカは黙って耳を傾けていた。

彼女にしてみればすまいるがどんな卑劣なことを行っているかは問題ではない。

復讐を果たすことだけがかの少女の関心だった。

しかし王立軍の二等兵の話になどなるはずもなく、二人は王国の行う虐殺の話ばかりに盛り上がる。

「まあ国民も馬鹿じゃねぇよ。すまいるが村ごと焼き払ってる話なんかは次第に広まってきている。政府がいくら隠そうがな」

「へぇ……じゃあこの勢いもそろそろ止まるな」

ローブの男は嬉しそうに声を弾ませる。

「なんだ、お前? そんなことが嬉しいのか?」

「当たり前だろ。国王がろくなことしてないと知れたらまた反乱が激化する。そうなりゃ俺の武器もまた飛ぶように売れる訳だし」

「お前らしいなぁ……まあ確かにそうなりゃこの街は更に潤うって訳だな」

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