
dolce
第1章 アイツが戻ってきた、、、
「そんなの、
無理に決まってんでしょ」
「あ?
お前、、、
俺のことなめてるだろ」
「いや、
普通に無理でしょ
一回も合奏に出てないのに、、、
楽譜も持ってないでしょ?」
「そんなのいらねー
それよりさ、さっきの曲もう一回やれよ
俺も混じってやるから」
「えーー」
赤城ったらなにいってんの
頭おかしくなっちゃった?
ドンドンドン
あれ、ホールの中から誰か来る
ガチャン
顔を現したのは部長の中野先輩だ
「おい、北野
曲合わせるぞ
早く来い」
「ほら、丁度いいじゃねーか
その合奏、俺もやらせろ」
赤城が得意気に言った
中野先輩は困惑しているようだった
「えっとー
中野先輩、彼のことでちょっとお話が、、、」
私は急いで中野先輩の元にかけよった
不機嫌そうにしていた赤城が気になったけど、私は無視して赤城のことを説明した
「あー、そーゆうことか」
中野先輩は考え込みながら言った
「あの、どうしましょう?」
「じゃあ、一回だけ合奏に参加させるか
そしたら満足して帰るだろ」
先輩は小声で私に言った
うーん、満足してくれるかなー
そんなんで満足するタマじゃないと思うんだけど
でも、今はそれくらいしか方法がないよね
意地でも合奏にでる気だし
「わかりました
、、、、
赤城ー!
次の合奏でていいってよ
良かったね」
「ああ」
「じゃあ、俺はこいつのことをみんなに説明しとくから
北野はちょっとここで時間稼ぎしてくれ」
先輩はまた小声で言った
「はい」
ガチャン
先輩がホールの中に入った
赤城が先輩と一緒にホールに入ろうとしていた
「ちょっと待って!」
「あ?」
「ここで楽器出してからホールに入って」
あっぶな
私は先輩の説明が終わるまで赤城の足止めしないと
