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とあるホストの裏事情・完

第34章 新婚(!?)旅行




でも研斗がすっげえ目をキラキラさせながら景色を見ているから
そんなことどうでもよくなったりした。


もうこうなったら意地でもイチャイチャしてやる。


研斗がやだと言おうともう知らねーからな。マジで。




「ん、なに?何か見える?」


窓枠に手をついて前のめりで景色を見ている研斗に
後ろから覆い被さるような感じで、耳元で聞く。


「え?別に何が見えるってわけじゃねーけど…あ、鹿いる!!」

なんだよ、余裕かよ。

じゃあ、これならどうだ。



「はぁ…もう疲れた」

「えっ、ちょ…早くない?」


首に顔を埋めて、優しくキスをする。


早くない?の意味が、「疲れた」に対してなのか
キスに対してなのかよく分からないけどちょっと戸惑ってるようだから別にいい。




「おいおい将悟、真っ昼間からそんなサカんなって。夜はまだまだ長いぜ?」


「……そんなこと言ったってなぁ、寝る部屋まで一緒なんだからすることもできねーよ…!!」

「することって…何する気だよ!!」

「わかってるくせに言わせたいの?研斗ちゃんたらドSなんだからぁ」

「しっ、将悟が言うな!!とにかく、人がいるとこでなんかできねーって」




恥ずかしそうにうつむく研斗。

あぁもうほんとに最高にかわいい…っ



今すぐ食べたい。


「……そっちだって遥としたいことできねーじゃん?いいのかよ」

「俺は別にどこでもヤれるし?場所とかどうでもよくなるくらいにしてやれるし?」

「うわー…テクニシャンこわー…」




いや、まじで氷悠おそろし…




俺たちは昼間から下ネタ前回で話していた。


だらだらだらだら過ごしているうちに、風呂の準備ができたらしい。

女将さんがやってきた。



「露天風呂が空いております。どうぞおくつろぎ下さい」


品の良い笑顔でそう告げられる。

めちゃくちゃ美人だ。



「どーする?混浴する?」


氷悠がスマホをいじりながら気のなさそーに問う。


「混浴ってなんだよ、全員男だろ?」


研斗がモナカを食べながら氷悠に言うけど、氷悠はフッと笑うだけ。


すると、遥が研斗に

「僕たち女扱いされてますよ、きっと!!」


と言った。

全く勘の悪い研斗さん。

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