
とあるホストの裏事情・完
第33章 将悟の憂鬱
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「ただいま」
「おかえり」
家に帰ると、研斗が出迎えてくれる。
眠そうに目を擦っている。
「風呂してるぞ」
「ん?んー、一緒入るか?」
「俺もう入りましたあ」
からかうように言われて
少し生意気、と思ったけど研斗が笑っているから良かった。
「今日な、研斗に会いたいって女の子来たぞ」
風呂から上がってソファーに座ると、研斗が横に座ってきた。
かわいいな、ほんと。
「へー、どんな人?」
「いや、研斗のこと俺の彼女だって思ってるから、絶対会わせらんねーけど。美人~って感じ」
「え、俺、会ったことある?」
「おそらくない。だから別にどーってことないんだけどね」
「そっか、バレたらおしまいだな、それは」
「俺は別にバレてもいいよ?」
「……うん」
恥ずかしそうにうつむく研斗の顔上げ
ゆっくりと顔を近付けていく。
素直に目を閉じる研斗に、俺はもう気持ちが高揚しまくっていた。
