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とあるホストの裏事情・完

第33章 将悟の憂鬱



◇◆◇◆◇◆




「ただいま」


「おかえり」


家に帰ると、研斗が出迎えてくれる。

眠そうに目を擦っている。



「風呂してるぞ」


「ん?んー、一緒入るか?」


「俺もう入りましたあ」


からかうように言われて
少し生意気、と思ったけど研斗が笑っているから良かった。











「今日な、研斗に会いたいって女の子来たぞ」


風呂から上がってソファーに座ると、研斗が横に座ってきた。


かわいいな、ほんと。




「へー、どんな人?」


「いや、研斗のこと俺の彼女だって思ってるから、絶対会わせらんねーけど。美人~って感じ」


「え、俺、会ったことある?」


「おそらくない。だから別にどーってことないんだけどね」


「そっか、バレたらおしまいだな、それは」


「俺は別にバレてもいいよ?」


「……うん」


恥ずかしそうにうつむく研斗の顔上げ
ゆっくりと顔を近付けていく。


素直に目を閉じる研斗に、俺はもう気持ちが高揚しまくっていた。

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