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BL~中編・長編集2~

第1章 ~天使がくれた奇跡~

原本君の視線の先には、もの凄いスピードで走るトラック。

運転がおぼつかない・・・

「!!」

「梓!?」

僕の考えは、確信に変わった。

「ちょ、どこ行くんだよ!?」

原本君を振り返りもせず、僕は小さな男の子に向かって全力で走った。

ボールが道路に転がってしまい、慌てて道路に飛び出す男の子。 トラックは、スピードを緩める気配がない。

「危ないっ!!」

予想通り、駿はその子を助けようと道路に飛び出した。

「駿っ!!! いやっ!!」

間に合わない。

あの男の子を抱きかかえてる間に、絶対に轢かれてしまう。

「梓!!?」

椿の横をすり抜け、僕はトラックに轢かれる寸前の駿と男の子の背中を突き飛ばした。

「あず・・・!?」

「駿・・・僕ね、駿のこと・・・・」

「!?」

次の瞬間・・・・

「キャーーッ!!!」

「梓!!」

辺りに響くブレーキ音。 

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