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BL~中編・長編集2~

第1章 ~天使がくれた奇跡~

「・・・天使だ。」

「え?」

あんな小さな男の子に、天使?

病気ってわけでもなさそうだし・・・ひょっとして、事故かなにかで亡くなるってこと?

「あはは!!」

「!!」

聞き慣れた笑い声。

声のした方を振り返ると、椿と駿の姿が。

駿の後ろには、あの男の子。

「梓・・?」

どうして、あの子は今日僕と一緒にいなかったんだろう?

駿にはあの子の姿は見えない。 だから、僕といる方が楽しいってあの子は言ってた。

なら、どうして僕の所に来なかった? 駿のデートを見て、なにか楽しいことがあるか?

「・・・・・」

その時、僕の脳裏に嫌な考えが浮かんだ。

━もし・・・今日が駿の死ぬ日なら?━

僕があの子に出会ったのは、月曜日。

前日の日曜日は、駿に会っていないから・・・・

もしかしたら、あの子が降りてきたのは日曜日なのかもしれない。

「ん? なぁ・・・梓。 あのトラック、なんかおかしくないか?」

「え?」

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