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BL~中編・長編集2~

第1章 ~天使がくれた奇跡~

「なにやってんだ!!」

「おっと。」

僕と原本君を引き離したのは椿・・・ではなく駿だった。

「なにって・・・梓が言ったんだぜ。 キスしろって。」

「は?」

「梓、大丈夫!?」

「・・・ふふ。」

「「梓?」」

まさか、本当にキスするなんて・・・・

「あはははは!!」

「「!?」」

急に笑い出した僕を、みんな不思議そうな目で見ていた。

当然だろう。

人前でこんなに笑うのは・・・・何年振りかわからないくらいなんだから。

「君には負けたよ。」

「え?」

僕の負け。

「椿・・・日曜日は、駿と二人で過ごしてくれる? 恋人同士で過ごした方がいいと思う。」

「梓はどうするの?」

笑い過ぎて目尻に溜まった涙を拭いながら、僕は椿の質問に答えた。

「日曜日・・・朝十時に駅で待ち合わせね。 一分でも遅れたら、僕帰るから。」

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