
BL~中編・長編集2~
第13章 ~天然男子の純愛~
「っ…」
「……詩音?」
僕なんかより、高羽さんの方が優先順位上だってわかってたけど……無意識の内に、心のどこかで期待してた。
一颯君は、高羽さんよりも僕のことを優先してくれるんじゃないか。って。
楽器吹いてる時にしか見せない子供のような無邪気な笑顔も、女子の前では使わないような言葉遣いも全部、僕の前でだけ見せてくれてるんじゃないか。って…
………そんなこと、あるわけないのに。
「…ううん、なんでもない。 教室戻ろ?」
「あ、あぁ…本当に大丈夫か?」
本当は今にも泣きそうだったけど、京ちゃんや先輩達に心配かけるわけにはいかないし、いつまでも保健室に居座ってたら先生に怒られそうだったので、教室に戻ることに。
保健室を出て、迷惑をかけてしまったことに先輩達に頭を下げ、心の準備をしながら教室へ足を進める。
泣かないようにしなきゃ…一颯君と高羽さんが仲良く話してても、泣かないように…
「ぁ…」
って思ってたんだけど…教室に入ると、高羽さんが僕の席に座って一颯君と楽しそうに話してるのが一番最初に目に入って…
「あはは。」
一颯君も楽しそうに笑ってて、それを見たら、僕…
「…っ…」
泣きそうになっちゃった。
でも、京ちゃんに心配かけたくなかったし、すぐに教室を出るわけにもいかなかったので、泣きそうになってるのをバレないようにしながら、自分の席に戻った。
「!! 詩音、大丈夫か!?」
「ぁ…う、うん。 大丈夫…」
僕に気づくなり、立ち上がって心配そうに顔を覗き込んできた一颯君。
心配してくれてたんだ…って思ったら、少しだけ嬉しかった。 だけど…僕の席に座っている高羽さんが、
「邪魔しないで。 さっさとどっかに行ってよ。」
と言うように、僕をきつく睨み付けているのに気がついて…
胸がモヤモヤした。
「……詩音?」
僕なんかより、高羽さんの方が優先順位上だってわかってたけど……無意識の内に、心のどこかで期待してた。
一颯君は、高羽さんよりも僕のことを優先してくれるんじゃないか。って。
楽器吹いてる時にしか見せない子供のような無邪気な笑顔も、女子の前では使わないような言葉遣いも全部、僕の前でだけ見せてくれてるんじゃないか。って…
………そんなこと、あるわけないのに。
「…ううん、なんでもない。 教室戻ろ?」
「あ、あぁ…本当に大丈夫か?」
本当は今にも泣きそうだったけど、京ちゃんや先輩達に心配かけるわけにはいかないし、いつまでも保健室に居座ってたら先生に怒られそうだったので、教室に戻ることに。
保健室を出て、迷惑をかけてしまったことに先輩達に頭を下げ、心の準備をしながら教室へ足を進める。
泣かないようにしなきゃ…一颯君と高羽さんが仲良く話してても、泣かないように…
「ぁ…」
って思ってたんだけど…教室に入ると、高羽さんが僕の席に座って一颯君と楽しそうに話してるのが一番最初に目に入って…
「あはは。」
一颯君も楽しそうに笑ってて、それを見たら、僕…
「…っ…」
泣きそうになっちゃった。
でも、京ちゃんに心配かけたくなかったし、すぐに教室を出るわけにもいかなかったので、泣きそうになってるのをバレないようにしながら、自分の席に戻った。
「!! 詩音、大丈夫か!?」
「ぁ…う、うん。 大丈夫…」
僕に気づくなり、立ち上がって心配そうに顔を覗き込んできた一颯君。
心配してくれてたんだ…って思ったら、少しだけ嬉しかった。 だけど…僕の席に座っている高羽さんが、
「邪魔しないで。 さっさとどっかに行ってよ。」
と言うように、僕をきつく睨み付けているのに気がついて…
胸がモヤモヤした。
