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BL~中編・長編集2~

第13章 ~天然男子の純愛~

「先輩も…その…棗先輩のこと考えたら…胸が苦しくなったり、痛くなったりしますか」

みんな、僕と同じなのかな…って。
その人のこと考えただけで、胸が苦しくなって…一緒にいたら、ドキドキするのかな?

「……………」

僕の質問に驚いた様子を見せていた先輩は、今まで見たことのない表情を浮かべて…少し照れたように笑って、頷いたんだ。

「あぁ。 なるよ。」

って。

僕、ちょっと安心した。 みんな同じなんだなぁ…って思ったから。

「へぇ~…いいこと聞いちゃった。」

「「!!!!」」

カーテンを開けて入って来たのは、棗先輩。
ものすごく嬉しそうに微笑んで…にやけて?いる。
そんな棗先輩とは対称的に、楓先輩はこの世の終わりのような顔をしていて…
棗先輩に抱きつかれたら、顔を真っ赤にしていたけど。

「嬉しいよ。」

「っ…お前の聞き間違え…んっ!?」

「!?」

ぅえええ!? め、目の前で、二人がキ、キスッ…キスしてるんだけど!?

「バカッ!! やめっ…んぅ…ッ…」

し、しかも…濃厚な…
目のやり場に困るよぉ…ど、どうしよ…

「このドアホ!!」

「ぅ゛っ…!?」

楓先輩の拳が思いっきり鳩尾に入り、ようやく離れた棗先輩。

い、痛そう…

「お前が所構わず盛るから、詩音がぶっ倒れたんだろうがっ!!!!」

「気持ちよかったくせに…」

「あ゛?」

ひっ…か、かかか、かえ、楓先輩って、こんな人だったの?
も、ものすごく怖い…です…

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