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BL~中編・長編集2~

第1章 ~天使がくれた奇跡~

あ、そうそう。 僕、髪を切ったんだ。
昨日の状態じゃ外をまともに歩けないし、女子生徒に適当に切られた長さに合わせて切ってもらったら、結構短くなっちゃった。

で、髪だけじゃなくて、眼鏡もコンタクトに変えたの。
昨日眼鏡屋さんに修理に持って行ったんだけど・・・・まさかの定休日。
しかたなく、予備のコンタクトをつけてきた。

「眼鏡、直してもらえなかったのか?」

「あ、うん。 お店やってなくて。」

シュークリームにかぶりついている崇君の質問に頷く。

「ふーん・・・どんまい。」

「あ、うまそー。 俺にも一つ頂戴。」

二人が食べているシュークリームを取ろうと、手を伸ばした原本君。

「これはダメ。」

「ええー・・・・」

それを止めると、原本君は残念そうに肩を落とした。

「ちぇっ・・・」

「・・・・」

僕は鞄から、崇君達に渡したものより一回り小さい箱を取り出すと、それを原本君に差し出した。

「??」

「これ・・・君の分・・・・・昨日、ちゃんとしたの食べてもらえなかったし・・・・それに・・・」

僕、こういうこと言うの苦手なんだけど。

「おいしいって言ってもらえて、嬉しかったから・・・・」

「・・・っ///」

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