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BL~中編・長編集2~

第1章 ~天使がくれた奇跡~

三人で教室に入り、穣君の席で箱を開いた。

「わー、おいしそう。」

「ほんとだ。」

「・・・・・」

そういえば、昨日のあの人・・・

「いただきまーす。」

教室を見回してみたけど、あの人はいなかった。

っていうか、いたとしても顔がわからない。

「おいしい!!」

「うまっ!!」

シュークリームを一口食べた二人は、そう言って僕に満面の笑みを浮かべてくれた。

「よかった。」

二人に喜んでもらえて、よかった。

「おっはよー!!」

「!!」

この声・・・もしかして昨日の・・・

「あ、梓!! 昨日の返事・・・」

声のした方を振り向くと、顔の整った男子生徒が。

彼は僕の顔を見て言葉を止めてしまった。

「? どうしたんですか?」

「いや・・・・昨日、チラッとしか見えなかったから・・・・まさか、こんなに可愛いとは。」

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