
BL~中編・長編集2~
第13章 ~天然男子の純愛~
「あぁ…してたけど。 詩音が、九重さんの息子なんだって。」
「マジ!?」
「うるさい。」
「ぃ゛っ…!!」
耳元で叫ばれたのが頭にきたのか、原本先輩のお腹に肘鉄を食らわせた神崎先輩。
僕、ちょっとびっくり。
でも、仲がいい…んだよね? そうだよね?
こんなにくっついてるんだし…ね?
「いい加減、離れろよ。」
「嫌。」
「チッ…」
仲がいいんだよね…? すごい不安になってきたんだけど…
さっきまで優しい笑顔を浮かべていた人物とは思えないくらい不機嫌そうな顔をしている神崎先輩。
でも、そんな二人のやり取りを見て、他の先輩は面白そうに笑っている。
きっと、いつもこんな感じなんだと思う。
………たぶん。
「で、九重さんの息子さんってことは、もしかしてお兄さんがいる?」
「へ? あ、はい…いますけど…」
そういえば…原本先輩はトロンボーン吹いてたよね? 僕のお兄ちゃんもトロンボーン吹いてるから、もしかして知ってたり…
「蒼音さん…だよね?」
「は、はい。 兄をご存知なんですね。」
まさか蒼ちゃんを知ってる人に出会うとは。
蒼音は僕のお兄さんで、僕と一緒でお父さんの影響を受けて小さい頃から楽器をやってる。
お父さんはサックス。僕はピアノ。蒼ちゃんはトロンボーン。
蒼ちゃんはお父さんのバンドに乗って演奏したりしてるから、もしかしたら…知ってる人がいるかもしれないとは思ってたけど…
それに、中高とジャズバンドが有名な学校に行ってたしね。 将来は、お父さんと同じでプロの楽器奏者になるんだってさ。
「当然。 蒼音さんは俺の憧れなんだよ。」
原本先輩はそう言って、蒼ちゃんについて語り出してしまった。
神崎先輩は何回も聞いているのか、呆れたようにため息をついてしまったし、一颯君も聞いたことがあるのか、困ったように笑い出した。
僕としては、すごく嬉しかったんだけど。
身内のことをこんな風に語れるくらい好きになってもらえるのは、素直に嬉しい。 まだ蒼ちゃんはプロにはなってないし、今からファンがいるのはすごいことだと思う。
今大学生の蒼ちゃんは、学生の内にファンを作ってしまったのだから、本当にすごい。
僕なんかには絶対マネできないや。
「マジ!?」
「うるさい。」
「ぃ゛っ…!!」
耳元で叫ばれたのが頭にきたのか、原本先輩のお腹に肘鉄を食らわせた神崎先輩。
僕、ちょっとびっくり。
でも、仲がいい…んだよね? そうだよね?
こんなにくっついてるんだし…ね?
「いい加減、離れろよ。」
「嫌。」
「チッ…」
仲がいいんだよね…? すごい不安になってきたんだけど…
さっきまで優しい笑顔を浮かべていた人物とは思えないくらい不機嫌そうな顔をしている神崎先輩。
でも、そんな二人のやり取りを見て、他の先輩は面白そうに笑っている。
きっと、いつもこんな感じなんだと思う。
………たぶん。
「で、九重さんの息子さんってことは、もしかしてお兄さんがいる?」
「へ? あ、はい…いますけど…」
そういえば…原本先輩はトロンボーン吹いてたよね? 僕のお兄ちゃんもトロンボーン吹いてるから、もしかして知ってたり…
「蒼音さん…だよね?」
「は、はい。 兄をご存知なんですね。」
まさか蒼ちゃんを知ってる人に出会うとは。
蒼音は僕のお兄さんで、僕と一緒でお父さんの影響を受けて小さい頃から楽器をやってる。
お父さんはサックス。僕はピアノ。蒼ちゃんはトロンボーン。
蒼ちゃんはお父さんのバンドに乗って演奏したりしてるから、もしかしたら…知ってる人がいるかもしれないとは思ってたけど…
それに、中高とジャズバンドが有名な学校に行ってたしね。 将来は、お父さんと同じでプロの楽器奏者になるんだってさ。
「当然。 蒼音さんは俺の憧れなんだよ。」
原本先輩はそう言って、蒼ちゃんについて語り出してしまった。
神崎先輩は何回も聞いているのか、呆れたようにため息をついてしまったし、一颯君も聞いたことがあるのか、困ったように笑い出した。
僕としては、すごく嬉しかったんだけど。
身内のことをこんな風に語れるくらい好きになってもらえるのは、素直に嬉しい。 まだ蒼ちゃんはプロにはなってないし、今からファンがいるのはすごいことだと思う。
今大学生の蒼ちゃんは、学生の内にファンを作ってしまったのだから、本当にすごい。
僕なんかには絶対マネできないや。
