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BL~中編・長編集2~

第13章 ~天然男子の純愛~

「この曲、やったことあるか?」

「え!? あのっ…」

先輩が差し出した譜面は、以前お父さんとやったことがある曲。
ちなみに、ピアノのソロがある。

「あ、あります…けど…」

「よし。 じゃあ、よろしく。」

「ぅえっ!?」

よ、よろ、よろしくって…
今から弾けってことですか!!!?

「あのっ…せんぱ…」

「ピアノの代行見つかったー。 ってことで、やるぞ。」

「お、マジか。 よろしくな。」

う、嘘でしょ…まさか、ほんとに…

「おし。 やるか。」

「OK。 4カウントで。」

先輩方は僕の話を聞く気はないようだし、ドラムの人がカウントを始めてしまったので、もう、諦めてピアノを弾くことにした。

ここは、プラス思考に…先輩方と楽器演奏できて、よかったと思っておこう。 うん。

演奏して思ったのは…
さすが、コンクールに出るだけあって、すごく上手い。 高校生でこれだけ吹ければ、将来プロになってもおかしくないんじゃないかな?

でも…トランペットもトロンボーンもいい感じだけど、サックスが正直言っていまいち。
神崎先輩(あ、言ってなかったけど、神崎先輩はテナーサックスを吹いてる)が一人で引っ張ってる感じがするなぁ…

なんて思いながらピアノ弾いてたら、いつの間にか曲が終わってた。

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