
BL~中編・長編集2~
第13章 ~天然男子の純愛~
「え~…皆さんには申し訳ないのですが、入部していただく際に、オーディションを行いたいと思います。
ジャズ部は二つのグループに分かれていまして、うちのグループはコンクールなどにも出場する選抜グループになっています。 皆さんにはオーディションを受けていただいて、受かった人だけがうちの部活に入部できることになります。
残念ながら落ちてしまった方は、一般グループに入っていただくことになります。 しかし、年に数回、同じようなオーディションを行うので、選抜グループに入るチャンスは何回かあります。」
原本先輩の説明を聞いて、音楽室にいる女子が騒ぎ始めた。
当然だ。 何の苦労もなしに、カッコいい先輩と部活ができると思っていたのだから。
僕はその説明を聞いて、選抜グループに入れるか不安になった。 一颯君は絶対選抜グループに入るだろうし、オーディションに受からないと、ほとんど一緒に楽器を演奏できなくなってしまう。
「初心者の方は一般グループからのスタートになりますが、練習を頑張れば選抜グループに入れるので、頑張って下さい。」
「さて…何人帰るかな…」
「?」
隣にいる神崎先輩がそう呟くとほぼ同時に、何人かの女子が立ち上がって、音楽室から出て行った。
その女子に続くように、次々と音楽室を出て行く女子の集団。
結局、残ったのは最初にいた人数の三分の一程度。
これには、原本先輩も神崎先輩も苦笑していた。
「じゃあ、普段どんな感じのことをやってるのか、演奏聴いてもらいますか。」
「そうだな。」
人数が減ったことにより、音楽室もだいぶ熱気が治まった。
少し汗ばんでいた体に、冷房の冷たい風が当たって…
「っくしゅ!!」
元々寒がりなのもあって、カーディガンとブレザーを着ているにも関わらず、くしゃみが出てきた。
う~…寒いなぁ…さっきまでたくさん人がいたから、冷房点けてるのかなぁ…
消してもらいたいけど…これから楽器演奏する先輩達は暑くなるだろうし…
なんて、鼻をすすりながら考えていたら、ふわっと上着を羽織らせてくれた人が。
ジャズ部は二つのグループに分かれていまして、うちのグループはコンクールなどにも出場する選抜グループになっています。 皆さんにはオーディションを受けていただいて、受かった人だけがうちの部活に入部できることになります。
残念ながら落ちてしまった方は、一般グループに入っていただくことになります。 しかし、年に数回、同じようなオーディションを行うので、選抜グループに入るチャンスは何回かあります。」
原本先輩の説明を聞いて、音楽室にいる女子が騒ぎ始めた。
当然だ。 何の苦労もなしに、カッコいい先輩と部活ができると思っていたのだから。
僕はその説明を聞いて、選抜グループに入れるか不安になった。 一颯君は絶対選抜グループに入るだろうし、オーディションに受からないと、ほとんど一緒に楽器を演奏できなくなってしまう。
「初心者の方は一般グループからのスタートになりますが、練習を頑張れば選抜グループに入れるので、頑張って下さい。」
「さて…何人帰るかな…」
「?」
隣にいる神崎先輩がそう呟くとほぼ同時に、何人かの女子が立ち上がって、音楽室から出て行った。
その女子に続くように、次々と音楽室を出て行く女子の集団。
結局、残ったのは最初にいた人数の三分の一程度。
これには、原本先輩も神崎先輩も苦笑していた。
「じゃあ、普段どんな感じのことをやってるのか、演奏聴いてもらいますか。」
「そうだな。」
人数が減ったことにより、音楽室もだいぶ熱気が治まった。
少し汗ばんでいた体に、冷房の冷たい風が当たって…
「っくしゅ!!」
元々寒がりなのもあって、カーディガンとブレザーを着ているにも関わらず、くしゃみが出てきた。
う~…寒いなぁ…さっきまでたくさん人がいたから、冷房点けてるのかなぁ…
消してもらいたいけど…これから楽器演奏する先輩達は暑くなるだろうし…
なんて、鼻をすすりながら考えていたら、ふわっと上着を羽織らせてくれた人が。
