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BL~中編・長編集2~

第13章 ~天然男子の純愛~

~詩音SIDE~
「こんにち…」

「「!!!!」」

一颯君と高羽さんが楽しそうに話しているのを聞きながら、第二音楽室に到着。
扉を開けて、僕らは驚きのあまり固まってしまった。

「沖田君だ!!」

「近くで見ると、一段とカッコいいね!!」

「ジャズ部イケメンばっかり!!」

「ね!! 部長と副部長もカッコいいし!!」

音楽室は、女子でいっぱい。 もう、ほんとに。

みんな、一颯君目当てで来た…のかな?
でも、部長と副部長もカッコいいって言ってるなぁ…そういえば、入部したいって言ってないや。

「おー。 なんか、すごいことになってる。」

「ほんとだ。」

「ぅえ!?」

目の前の光景にポカーンってなってたら、真後ろから声が聞こえて、思わず飛び上がっちゃった。

「あはは。 ごめんね、驚かせちゃった?」

「沖田が言ってた子か。」

「あ、あの…えっと…僕…」

振り返って、さらにびっくり。
だって、後ろに立ってる先輩二人は、ものすごく綺麗な人だったから。
女子が言ってた部長と副部長って、この二人のことだと簡単にわかるくらいに。

「原本先輩だっ!!」

「神崎先輩もいるよ!!」

音楽室の中にいる女子のテンションはMAXに。
キャーキャー騒ぎ出した。

こんなカッコいい先輩二人と一颯君がいる部活なら、入りたいって思うのも当然だなぁ…
この人数が入部したら、楽器争奪戦になりそう。
ピアノとかドラムは、学校の備品なわけだし。
僕、練習できるかなぁ…

なんて、呑気なことを考える僕。

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