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好きで、好きで、好きで。

第1章 想い人


操も隣に座り漫画を覗きこむと、優斗はパタンと閉じて彼女を見た。

「遅かったな。」

「紗理奈とねぇ~クレープ食べてた!」

「またかよ。太るぞ?」

「大丈夫だもん~」

プクッと膨れる操に、優斗は今日初めて笑顔を見せた。

それだけでドキッとする。

もう何年も、何回も見た笑顔に、それでも操は新鮮な気持ちでときめいた。

頭の後ろに手を回されグイッと引き寄せられると、つんのめる様にして優斗の厚い胸板に顔を押し付けられた。

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