
「再会」と呼べる「出会い」
第20章 見送る人
「誤解だったのは分かったとして
さっきの何?
おまじないって」
「ゆーちゃんにもしようか?」
そう言って次朗は俺の手をとった。
「つめた!!
おまっ… 体温どうなってんだよ?!」
反射的に手を引っ込める。
次朗の手はびっくりするほど冷たかった。
「低体温なんだよね」
「いやいや
これはそんなレベルじゃねーから」
大丈夫なのか?
水で冷やしてたみたいだ。
病院から出て、
俺たちはバス停のベンチに座った。
「今日はありがとうな
母さんのあんな明るい表情
久し振りに見た気がする」
いつもは心配かけないようにって
無理させてたもんな。
「そう
それなら良かった」
次朗が柔らかく微笑んだ。
「実はゆーちゃんに
お願いがあるんだよね」
「おう
何でも言ってくれ」
次朗は首に下げたネックレスをとって
俺に渡した。
「これをミカに渡してほしいんだ」
「ミカに?
んなの自分で渡せよ
…なんだこれ?石?」
ペンダントトップは黒い石だった。
白い線が入っている。
天然石??
「君を信用して頼むよ」
そう言う次朗の表情は真剣だった。
「一週間だけでいいから
身につけるように伝えて欲しい」
「お前さ毎日会ってるんだろ?」
「頼むよ」
力なく次朗が微笑む。
「そしてもし
一週間経っても俺が戻らなかったら
ミカのことお願いしたい」
「は?
…バカじゃねーの?
…」
…なんつー顔してるんだよ。
「お前どこに行くんだ?
戦争にでも行くのか?」
そんな表情
「よろしくね」
「…仕方ねーな
一週間も待てねぇ
三日以内に帰って来い」
「ありがとう」
その後の検査で
母の身体から
手術でも無くならないと言われた
病魔が消えたことが分かった。
医者は奇跡と言い、
周りは驚き、俺はただ喜んだ。
さっきの何?
おまじないって」
「ゆーちゃんにもしようか?」
そう言って次朗は俺の手をとった。
「つめた!!
おまっ… 体温どうなってんだよ?!」
反射的に手を引っ込める。
次朗の手はびっくりするほど冷たかった。
「低体温なんだよね」
「いやいや
これはそんなレベルじゃねーから」
大丈夫なのか?
水で冷やしてたみたいだ。
病院から出て、
俺たちはバス停のベンチに座った。
「今日はありがとうな
母さんのあんな明るい表情
久し振りに見た気がする」
いつもは心配かけないようにって
無理させてたもんな。
「そう
それなら良かった」
次朗が柔らかく微笑んだ。
「実はゆーちゃんに
お願いがあるんだよね」
「おう
何でも言ってくれ」
次朗は首に下げたネックレスをとって
俺に渡した。
「これをミカに渡してほしいんだ」
「ミカに?
んなの自分で渡せよ
…なんだこれ?石?」
ペンダントトップは黒い石だった。
白い線が入っている。
天然石??
「君を信用して頼むよ」
そう言う次朗の表情は真剣だった。
「一週間だけでいいから
身につけるように伝えて欲しい」
「お前さ毎日会ってるんだろ?」
「頼むよ」
力なく次朗が微笑む。
「そしてもし
一週間経っても俺が戻らなかったら
ミカのことお願いしたい」
「は?
…バカじゃねーの?
…」
…なんつー顔してるんだよ。
「お前どこに行くんだ?
戦争にでも行くのか?」
そんな表情
「よろしくね」
「…仕方ねーな
一週間も待てねぇ
三日以内に帰って来い」
「ありがとう」
その後の検査で
母の身体から
手術でも無くならないと言われた
病魔が消えたことが分かった。
医者は奇跡と言い、
周りは驚き、俺はただ喜んだ。
