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「再会」と呼べる「出会い」

第20章 見送る人

「少し大きくなったよね」

山ちゃんが私の胸をマジマジと見る。

体育の授業が終わり、
私たちは更衣室で着替えていた。

「そ …そうかな」

キツいなって思って
ホックは一番緩いところでとめてた。
でもそれは、
最近少し太っちゃったからなのかなと。

「だってほら
少しはみ出てるし」

ふに

「ひゃん!!」

やだ 変な声出しちゃった。
胸は感じやすいんだよぅ。

「一緒に買いに行かない?
私も新しいのが欲しいかも
ミッチもどう?」

「うん 行く~」

おっきく…なったのかな。


!!!


「んみゃあ!!?」


「ミカティ
おっぱいおっきくなったよね」

後ろから、
同じ料理部のセリハちゃんに
胸をわしづかみされた。

「いっ いきなり何を…?!」

「お肌も最近ずっとプルプルだし」

と、ニヤニヤしながら
頬をツンツンしてくる。

「彼氏とうまくいってるんだねぇ」

ぶはっ…!!

「あ えっ… 彼氏?!」

パッと次朗くんが浮かんだけど、
次朗くんはかんちゃんと
付き合ってることになってるし。

優司くんとはお別れしたし…。



「次朗くん 上手そうだしね」

「へ?! え 次朗くん?!」

せ セリハちゃん?!

言っちゃった?!
信じがたいけど山ちゃんとミッチを見ると
二人共困った表情で首を横に振った。
だよね、この二人が言うわけない。

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