
「再会」と呼べる「出会い」
第19章 廃墟と花嫁
あの教会に私が到着した時、
既に次朗君はハクアと
戦闘を始めていた。
次朗君は圧されていた。
直前まで松井さんと
行っていた調査で、
既にかなりの魔力を
消耗していたのだ。
これ、
ハクアの作戦だったんだよね。
ほんとあの偽天使ムカつく。
「こっちは引き受けるから
次朗君はミカ先輩を探して!」
で交代したんだけど
余裕だと思ったんだよね。
ハクア自体は
そんなに強そうじゃなかったし。
だけど
「お前様に勝てるとは
思っていませーーン
こうなることも想定して
準備して来てよかった」
そう言ってあいつが出してきたのは
またあの
エレミムの擬体だった。
これが一筋縄じゃ
いかなかったんだよね。
エレミムを相手にしながら
ハクアを逃がさないように
しなきゃいけない。
しかもハクアの体には
人間の井崎先輩がくっ付いてるから
あまり無茶なことは出来ないし。
あたし
加減って苦手なんだよね。
けどちょうどそこに
香田先輩が来てくれて。
本当、いいタイミングだった。
なにはともあれ
みんな無事に帰って来れて
良かったよ。
「すぐ来てくれるって」
電話を終えた香田先輩が
腰を下ろす。
「良かった」
「…人って外側からだけだと
分かんねーもんなんだよな」
井崎先輩を見つめながら
香田先輩が呟く。
「この人も
悩んだりすることあったんだよな
ま あの会社の御曹司って事だから
俺らには考えられないような
事なんだろうけど」
「…ならでは
なんでしょうねぇ」
井崎建設と言えば
海外にも手を広げ
CMは毎日のように見るし、
ニュースでも
何度も取り上げられている。
そんな大企業の御曹司が
なぜうちみたいな
平凡な公立高校にいるのか、
不思議で仕方無かった。
既に次朗君はハクアと
戦闘を始めていた。
次朗君は圧されていた。
直前まで松井さんと
行っていた調査で、
既にかなりの魔力を
消耗していたのだ。
これ、
ハクアの作戦だったんだよね。
ほんとあの偽天使ムカつく。
「こっちは引き受けるから
次朗君はミカ先輩を探して!」
で交代したんだけど
余裕だと思ったんだよね。
ハクア自体は
そんなに強そうじゃなかったし。
だけど
「お前様に勝てるとは
思っていませーーン
こうなることも想定して
準備して来てよかった」
そう言ってあいつが出してきたのは
またあの
エレミムの擬体だった。
これが一筋縄じゃ
いかなかったんだよね。
エレミムを相手にしながら
ハクアを逃がさないように
しなきゃいけない。
しかもハクアの体には
人間の井崎先輩がくっ付いてるから
あまり無茶なことは出来ないし。
あたし
加減って苦手なんだよね。
けどちょうどそこに
香田先輩が来てくれて。
本当、いいタイミングだった。
なにはともあれ
みんな無事に帰って来れて
良かったよ。
「すぐ来てくれるって」
電話を終えた香田先輩が
腰を下ろす。
「良かった」
「…人って外側からだけだと
分かんねーもんなんだよな」
井崎先輩を見つめながら
香田先輩が呟く。
「この人も
悩んだりすることあったんだよな
ま あの会社の御曹司って事だから
俺らには考えられないような
事なんだろうけど」
「…ならでは
なんでしょうねぇ」
井崎建設と言えば
海外にも手を広げ
CMは毎日のように見るし、
ニュースでも
何度も取り上げられている。
そんな大企業の御曹司が
なぜうちみたいな
平凡な公立高校にいるのか、
不思議で仕方無かった。
