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「再会」と呼べる「出会い」

第19章 廃墟と花嫁

「俺 だもんね」

  …ドキっ!!

次朗君の瞳が
イタズラっぽく光る。
この表情は…


「…本当は結構
 キてるんだよね
 キス位じゃ全然足りない」

立ち上がった次朗君は
先程のように
ベッドに転がるように倒れた。

「次朗君 大丈夫なの?」


「…大丈夫じゃないから
 ミカがして」




!????



な 何をっ?!!



「え」

「たまにされてみたいな
 この間の積極的なミカ
 新鮮だったし」



…!!!!!!


「え …え と」

「早く 頂戴」


にっこり

満面の笑みで見つめてくる。

この人は…







…うぅ 恥ずかしいよぅ



私は仰向けに寝る
次朗君の上に
跨がった…。


私がするって…


何を どうするの?



取り敢えず… 


   ちゅ




キスをしてみた。 



「心臓の鼓動が
 ここまで聞こえてくるよ
 …大丈夫?」


大丈夫じゃないよ

何回やってても
全然慣れないよっ…!



つ 次は…



私は次朗の黒いTシャツの中に
そっと手を入れた。
すべすべしてて
凄く気持ちいい。

綺麗な肌だな…。


めくる。


綺麗に割れた腹筋
薄いのに固い胸板

つい 見とれてしまう。


首まで捲り上げると
次朗君は
少し身体を起こして
脱いでくれた。


うわ…

改めて見ると
湧き上がってくるものが…

もうほんと
釣り合いの取れない
自分の幼児体型が憎らしい。


なんとなく、私は
胸の心臓がある辺りに
唇を付けた。

こんなに近いのに
次朗君からは
なんの音も聞こえてこない。

私の鼓動が
五月蠅すぎるからかな

…そういうわけでもない。


「ミカの唇
 あったかい」

「次朗君が冷た過ぎるんだよ
 身体は大丈夫なの?
 怪我は…してなさそうだけど」

「平気 ミカ軽いし」

次朗君はそう言って
ふわりと微笑んだ。


この笑顔
たまらないよ…



「キス して」

次朗君が
そっと目を閉じる。

睫毛が綺麗に並んでいる。


薄いけど柔らかい唇


冷たさも
合わせてしまえば
感じなくなる。

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