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「再会」と呼べる「出会い」

第19章 廃墟と花嫁

「グフオ!!!」


ハクアが前傾する。

後頭部を物凄い勢いで
殴られたのだ。

けど


「…ぅ っ」


私の腰に回された手は
締め付ける力を
更に強める。

食い込むように
圧迫され私は

… く くるしぃ



「…ククク
 離すものか…」

ハクアの声が
不気味に耳に刺さる。



  ド  ガ


「…グ ガァ ァアアア!!!!」


「離せ」

「じ ろ  …くん」


次朗君の拳は
ハクアの溝落ち付近を
抉っていた。



流石にこれは効いたのか
腰回りの圧迫が
緩んだ。




  ドサッ



安心する
次朗君の腕の中の匂い


「…ミカ」



次朗君は落ちた
私の身体を受け止め、
抱きしめた。



「んどれッ  …!!」

ハクアは
腹部を両手で抱えながら
悔しそうにこちらを
睨み付ける。



 ヒュ ウ  ------



次朗君は
それに向けて
ゆっくりと手をかざした。

冷気がそこへ
集約されていくのを
感じる。


 
「ダーーーーッハハハ
 悪魔め …!!
 貴様にアタクシは殺せない!」


「…どうかな」

次朗君の声が冷たく流れていく。


「アタクシが死ねば
 貴様は罪を追う
 人間殺しのな !!!」

「お前は
 人間じゃ無いだろ?」

「ムフォフォフォフォ
 私は今
 人間と同化しているのだぁ」

優司君のことだ!



でも見た目は…


するとハクアは
あの悪趣味な
ラメ入りのジャケットを脱いだ。

露になった肌、
胸の中央部に
人間の顔が埋め込まれている。

それは
優司君の顔だった。

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